4.2 脳波共鳴通信

 脳は頭蓋骨という球殻に囲まれた誘電体とみなすことができる。脳が電気的に振動していることは脳波測定からも明らかであろう。人間は体重比にして多くのエネルギーを脳で消費しているが、その理由はまだ明らかではない。それゆえ脳の解明は二一世紀の課題といわれている。また人間は脳の機能の3%しか使っていないという説もある。このような謎の多い器官であるので推測の域を出ないが、一つの仮説を提案しておこう。

 脳の中心に松果体と呼ばれる豆粒のような部位がある。この松果体の発火(興奮状態)がある種の能力に関係しているという報告がある[7]。脳では松果体を中心として放射場を形成すると考えられるが、これが新しい脳力(能力)の開発につながるのではないだろうか。リラックスしたときにα波と呼ばれる脳波が発生するが、この周波数が8Hz〜13Hzの低周波である。ここで気づくことは地球の共振であるシューマン共振のピーク周波数とほぼ一致していることである。同じ形のものは同じ共振モードを形成しやすいので、互いに共鳴すると考えることができるが、偶然にしろ一致しているということは何か意味があると筆者は考える。

 意識とは何か、これもまだ解明されてないが、意識の存在は誰も否定できないだろう。「意識を共有する」とか、「以心伝心」、「虫の知らせ」などは、どのように説明されるであろうか。これは地球の共振と脳波を同調させることで通信していると考えれば説明がつく。逆にこのことを利用して「脳波共鳴通信」も可能かもしれない。今後この分野の研究が発展することを期待する。